長編第4作「パンドラの月」

制作年 2007年

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あらすじ

2022年冬、「名経営者」との誉れ高い星野社長が心筋梗塞で急死。彼は自ら出資して「赤ちゃんポスト」を設立したことでも著名な人物だった。通夜が営まれ、専務の今田、運転手のチャムなど、社員の中でも特に社長とゆかりのある者たちが最後まで残る。そこに、リュウという学生服の中学生と、小夜子というホステス風の女性が加わる。それぞれに歩んできたかに見える彼らの人生は、2007年冬の月夜に一度交わっていた。それは、彼ら全員にとっての「死の夜」だった。以来15年、彼らはそれぞれにこの夜のことを引きずり続けていた。そして通夜の夜、星野社長の死に導かれるように、彼らの人生が再び交わる…。

作品について

当地熊本にて先ごろ運用が開始された「こうのとりのゆりかご」(いわゆる「赤ちゃんポスト」)が日本全国ひいては全世界の注目を集め、「命」「子供」「親子」など人間にとって最も根源的なテーマについて問題を提起し続けております。そこで、熊本から映画を世界に向けて発信するHINAMIも、「赤ちゃんポスト」を本作品の中に盛り込み、提起されている問題に対する私たちなりの考えを示しつつ、更なる問題提起をしていきたく願っております。

「パンドラの月」東京大阪上映会ご感想

東京上映会、良かったです。個人的にオーディション初参加した作品で、楽しみにしていました。当時の脚本から、ずいぶんと変わっていて「先が読めない」ところが楽しめました。これは、参加したからこその感想です。(ゆう様)

東京上映会、面白かったです。今回は社会派的な作品でしたね。「赤ちゃんポスト」に賛成の人も、反対の人も、あるいは関心のない人にとってもきっと十分考えさせられる、見応えのある映画だったのではないでしょうか。HINAMIは、恵まれない境遇、過去の過ちに苦悩しながら生きる人たちへの視線が優しいですね。いい映画を作っていると思います。次作もまた、期待しています。(さと蔵様)

東京、大阪上映会お疲れ様でした。当日仕事で行けなかった職場の同僚やバンドメンバーにも映画の事を話しましたらぜひ次回は観たいという声ばかりでした。僕自身も前作を見逃しているので過去の作品もDVDなどで出してもらいたいです!
まず今回の作品は本当に8日間で撮ったということにびっくりしました。映画羅生門の三者三様の回想シーンを思わせるような入り組んだ展開やより社会風刺を鋭くハードに突き詰めたリアリティな内容にググッと引き込まれてしまいました。そして作品の中での煙草の使い方がより味わいを深くしていたように感じました。
毎回思うのですがエンディング部では心のトゲを抜き取ってくれるかのような黒川さんらしさが存分に出ていたと思います。次回作が本当に本当に待ち遠しいです。(the cubridemens 矢野様)