ひなみ大学(2016年7月〜9月) 映画論~ヨーロッパ映画はハリウッドに負けたのか
日本で観られている「洋画」の大半はアメリカ映画であり、その大半はハリウッド映画です。しかし、19世紀末に映画という芸術が生まれたのはフランスであり、その後数十年に渡って映画の最先端を走っていたのは、アメリカではなくヨーロッパ諸国でした。その意味で、映画とは、ヨーロッパ文化です。果たして、ヨーロッパ映画はハリウッドに負けてしまったのか。それとも、映画誕生以来のDNAはヨーロッパ文化の中に今もなお脈々と残っているのか。20世紀を代表する12人の作家の代表作を厳選し、検証します。
- ジャン・ルノワール「ゲームの規則」 1939年フランス
- ジャン=リュック・ゴダール「勝手にしやがれ」 1960年フランス
- フェデリコ・フェリーニ「8 1/2」 1963年イタリア
- イングマール・ベルイマン「仮面/ペルソナ」 1966年スウェーデン
- ミケランジェロ・アントニオーニ「欲望」 1966年イギリス
- ベルナルド・ベルトルッチ「暗殺の森」 1970年イタリア、フランス、西ドイツ
- アンドレイ・タルコフスキー「鏡」 1974年ソ連
- ジャン=ジャック・ベネックス「ディーバ」 1981年フランス
- ロベール・ブレッソン「ラルジャン」 1983年スイス、フランス
- ヴィム・ヴェンダース「ベルリン天使の歌」 1987年西ドイツ、フランス
- クシシュトフ・キェシロフスキ「トリコロール/赤の愛」 1994年ポーランド、スイス、フランス
- アキ・カウリスマキ「過去のない男」 2002年フィンランド、ドイツ、フランス